今回は、畳表製品になるまでの作業工程を紹介します。

い草狩りをした後、乾燥させ、1輪ずつ袋に入れたのを今度は選別します。
袋から取り出し、い草の微妙な色の違いを見ながら色合わせをして2輪ずつ選別していきます。

<選別>

選別機とういう機械で、い草の先端を爪で抜いていく作業です。
このい草農家は8段抜き(3尺5寸、4尺3寸、4尺1寸、3尺9寸、3尺7寸、3尺5寸、3尺3寸、3尺以下)をします。
*田んぼによって、最適な抜き寸があるので1軒1軒違います。
左の長い方から、3>4>5>6>7番毛となり、1、2番毛は見えてませんがそれ以下は田んぼに還元します。

<加湿>

選別した後に、すぐには織機で織れるわけではありません。
調子よく織れるようにするために、乾燥しているい草に加湿機で水分を含ませます。
その日、その日の温度・湿度・天気によって調整します。1日6輪か7輪入れ6~7時間ほど稼働させます。
化学製品ではなく天然素材が相手なので、経験がものをいう職人技です。

<製織>

畳表に枯れや根白が入らないように、1本1本選りながらの作業です。
これでようやく織機に入れて、織り上げていきます。
畳表製品で一般的に流通しているのは上敷き用と白表(しろおもて)です。また白表には、五八表(ごはちおもて)、本間表(ほんけんおもて)、三六表(さぶろくおもて)の3種類があります。
い草の品種や用途によって違いますが、1枚(188cm~210cm)織るのに50分~1時間10分程かかります。

2023年9月20日

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